思えば
出逢った頃と同じ風が吹き始めた
思い出は綺麗。ではなくて
綺麗なものだけを選別して
思い出と名付けた
去り行くものは美しく見える
本当に美しいものは消えない
永遠に交わらないからこそ夢が見れた
叶う事のない約束だから大切に出来た
守りたいものは強く抱き締めると壊れ
残酷な誓いの裏では透明な裏切りが生まれた
手放しでも揺らがない信頼?
時を経た答え合せに引き戻される
二人の稲妻、幻の様な最愛の記憶
いつだってこの世界は
会いたい人には会えないシステムだ
幸せな夢こそ悪夢でしかない
果てしない悪夢が微笑っている
寂しがりのくせに孤独を愛する矛盾
そんなところがとても似ていた
形だけの温もりじゃ温まらない
優しく包んでくれる歌があるから良い
ただ溺れているだけじゃ分からなかった
一度沈んでみないと分からなかった
海の深さも愛の美しさも 沈んで…
知らずに生きていた頃には戻れない
怯えている時点で既に
かけがえのない証拠
例え名前も形も色さえ無くしても
自分を強くしたものを決して忘れない
思えば遠く、想いは近く
さよならは存在すらしなかった
思えば闇夜、想いは不朽
(2013.September)
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