昔話
あの時さ、あの時はさ、徒然と過去の怒りをぶつける私。
ごめんね、悪かったよね、宥める様に謝り続ける君。
そんな昔話を良くする様になった。
いや、出来る様になっていた。
その後必ず笑えるから。
あぁ、あの頃こうやって怒ったり、悲しんだり、泣いたりすれば良かったのにね、良い女ぶって大人ぶって。
まぁ、その時の君じゃ上手に謝ってもくれなかったか。
幼かった二人は不器用に確かめ合うしかなかった。試される事に応え続けるしかなかった。
楽しい昔話だね。
過去を共有して語れるなんて幸せね。
鍛えられたよ随分となんて憎まれ口叩いたけど、そんな事が言いたいわけじゃない。
もっと思い切り委ね甘えたかった。
君がいないと生きられなかった、生きてるふりをして生きていたよ。
今になってやっと浄化されていく。
やりきれなかった何かが報われて、
微笑みたい気分にさえなるの。
やっぱり出逢えて良かったって心底。
時々反省会の様にあの頃を慈しもう。
愚かだった二人は、やけに眩しいね。
昔話に涙花を咲かせよう。
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