息吹
私の中から君が消えた事は無い
消滅させる努力をした時期も経た
出逢った夜から君はずっと心に或る
君は私を時々思い出す
気紛れでしかない風のペガサス
その瞬間まで私は必死に息を潜めて
祈る様な思いで待ち続ける
あぁ君の中にも私は或るんだって
会話の節々に感じた時、
ただ名前を呼んでくれた時、
この心は息を吹き返す
深い海に溺れて苦しかったよって
しがみつきたくなるけれど
そんな事は出来やしない
やっとなだらかになってきた傷跡を
搔きむしりたくない故
涼しい声で素っ気なく言葉を返す
そんな私を君は見透かしている
分かっているのに、分かっているから
延々と続く非生産的な刹那
二人よがりの美学
そろそろ息がつまりそうだ
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